つらい留学生活を送っていた由姫は、ハルという魅力的な青年に助けられ恋に落ちるが、とある理由で彼の前から姿を消した。九年後、日本で通訳者として働く由姫の前にハルが現れ、全力で口説いてくる。「君を抱きたい。九年分の想いをこめて」蕩けるような巧みな愛撫で何度も絶頂に導かれる由姫。幸福を味わいながらも、由姫には大きな秘密があって!?
「由姫、ちゃんと俺を見て。俺の身体は由姫に興奮してこうなってるんだよ」
「……恥ずかしい」
「恥ずかしくてもいいから隠さないで、俺にも由姫を見せて」
その言葉に身体の力を抜くと、ようやくハルの手が離された。身体の横に手を下ろし、お互いジッと見つめ合う。
彼の視線が上から下にゆっくりと移動し、また由姫の顔に戻ってきた。
全身がこんなに熱いのは、湯気のせいだけではないだろう。
下半身がジワリと潤むのを感じ、自分の身体が淫らに変わっていくのがわかった。
「由姫……とても綺麗だ」
──よかった。
はじめて見せた裸の姿に失望されなかったことに安堵する。
「ハルも、とても綺麗」
「うん、ありがとう。由姫の身体に触れていい? 俺に洗わせて」
黙ってコクリとうなずいた。恥ずかしいけれど、ハルにだったら任せてもいい。ううん、触れてほしいと思ったから。
ハルが手にハンドソープを垂らし、両手で泡立ててから由姫の両肩を撫でる。そのままス~ッと手首まで降りていき、また肩まで戻る。
彼がゴクリと唾を呑みこんだ。その男らしい喉仏を見ているうちに、彼の手が鎖骨を伝い、胸に触れる。
「あっ!」
大きな手のひらで膨らみを包まれた途端、鼻にかかった声が出てしまった。同時に彼の漲りがピクンと跳ねる。顔を上げると恥ずかしそうな彼と目が合う。
「由姫の声が可愛くて、それだけでイっちゃいそう」
その言葉に由姫の子宮がキュンと収縮した。
身体の奥から疼きが湧き上がる。もっと触れてほしい。そして自分も彼に触れたい。
勇気を出して抱きついてみたら、ハルがキツく抱きしめ返してくれた。
ハルのカチカチの漲りがお腹に当たる。興奮してくれている、それが嬉しい。
「由姫……っ!」
彼の手がお尻をまさぐり鷲掴む。片手で後頭部を抱えられ、激しいキスを交わす。
彼の右手が腰のラインをたどり、前の薄い繁みに触れた。
重ねた唇の間で由姫が「んっ」と声を漏らすと、いったん唇を離したハルが、「大丈夫、気持ち快くするだけだから」と告げてまた舌を絡めてくる。
──あっ!
そのとき、彼の長くて細い指が割れ目に触れた。媚肉を器用に開いて人差し指で撫であげる。生まれてはじめての刺激。電気が背筋を伝うみたい。
「あっ、やっ……」
「これ、気持ち快い? 痛くない?」
指の腹で割れ目を何度も往復しながら、いつもより甘ったるい声で問いかけられる。
「んっ、あ……っ」
言葉にならない短い声を発しながら、由姫はコクコクとうなずいた。
クチュクチュと水音が大きくなる。それが自分のナカから溢れている愛液のせいだとわかり、羞恥で顔が熱くなる。
けれど快感を求める気持ちのほうが強く、ハルにしがみつき、その胸に口づけた。
「はっ……由姫、そんなふうに煽られたら……もう我慢できない。壁に手をついて」
うしろ向きにされ、言われるまま白い壁に両手をつく。
背中から抱きついてきたハルが前に手を回し、左手で胸を揉み上げ、右手で割れ目の上の小さな粒を弄りはじめた。指の腹に愛液を纏うと、粒の表面をクルクルと丸く撫でる。
「やっ、あっ……あんっ!」
思わず足を閉じ腰を引こうとすると、彼の膝が脚の間に割り入り、左腕が腰を抱えて引き寄せる。
「逃げないで、気持ち快くなってイけばいい」
「やっ、恥ずかし……っ」
「大丈夫、俺も一緒にイくから」
由姫のお尻の谷間に生暖かいものが押しつけられた。ハルが漏らした色っぽい吐息で、それが彼の屹立なのだと気づく。
熱く硬い肉の塊がお尻の割れ目を上下する。同時に由姫の粒をこする彼の指が激しさを増す。
──やだ、なんだか変!
身体の奥の奥からジワジワと迫り上がる何か。それはあっという間に勢いを増し、全身を覆い尽くす。
「ハルっ、やっ、変っ!」
「由姫っ、俺も……っ!」
「あっ、ダメっ、あ……っ、ああ──っ」
ハルが腰の動きを速くして、そして漲りを押しつけてピタリと止まった。
「うっ……由姫っ」
二人の声が重なったその瞬間、背中に生暖かいものがほとばしる。
由姫が脱力しガクンと膝を折ると、ハルが抱えてゆっくり床に座らせてくれた。ぺたんと腰を下ろし、肩で息をする。
「こんなの、はじめて……」
思わず呟いたら、前からハルがギュウッと抱きしめてくれた。
「俺も、こんなに興奮したのは、はじめて。ヤバい」
「ふふっ、ヤバいね」
「うん、触れただけでこんななのに、由姫に挿れたら狂うかも」
「狂っちゃうの?」
「うん、嬉しすぎて気持ち快すぎて発狂する。止められなくて、由姫を壊しちゃいそうだ」
「いいよ、止めなくても」
ハッと身体を離したハルと見つめ合う。
ニッコリ微笑んで見せると、彼が瞳を潤ませながら由姫の髪をかき上げ、額にキスを落とす。
「由姫、ベッドに行こう。すぐに繋がりたい」
「私も……」
言うが早いか肩を掴んで立たされて、ハルがシャワーで全身を洗い流してくれた。バスローブを羽織っただけで手を繋いでベッドルームに向かう。
ベッドに上がると、なぜかお互い正座してかしこまる。ついさっき恥ずかしい行為をしたばかりだというのに、今さらながらドキドキしてしまう。
「由姫、一生大事にします。俺にあなたの全部をください」
「こちらこそ、はじめてで不慣れですが、よろしくお願いします」
これではまるで新婚初夜だ。同時にお辞儀してクスリと笑って……ハルにバスローブを脱がされ、ゆっくりとシーツの上に横たえられる。
彼の啄むようなキスが顔中に降り注ぐ。そして耳朶を甘噛みしてから首筋に沿って舌を這わせると、そのまま胸の先端に口づけてきた。
「あっ……」
彼の手のひらが胸を揉み上げ、肌に指を沈ませる。舌でピンクの突起を転がし吸い上げられると、鼻にかかった声が出てしまう。
「んっ、あ……ん」
「由姫、気持ちいいんだね、乳首が勃ってる」
舌で舐めながらフッと笑われると、吐息がかかってこそばゆい。それがまた刺激となって全身の細胞をざわつかせる。
彼の頭が下へ下へとずれていく。柔らかい髪と舌が肌を撫でながら太腿に到達すると、ハルが突然上体を起こして由姫の膝裏を持ち上げた。
「キャアッ!」
大きく脚を開かれて、その中心をハルに見つめられる。
どうにか膝を閉じようとするも敵わない。羞恥でいたたまれず、両手で顔を覆う。
「……とても綺麗だ。本当に誰も触れていないんだね」
顔を隠したまま黙ってうなずくと、「ここにキスするよ」と聞こえてきた。
──キス?
思わず手をどけて見ると、ハルの顔が股の間に沈んでいくところだった。
「えっ、嘘っ……あっ!」
ピチャッという湿度の高い音を立て、彼の舌が割れ目をなぞる。ソコを開かれ、舌が侵入してくるのがわかった。
ゾクッとする快感とともに、奥から愛液がトロリと流れ出す。それをハルの舌が舐め上げながら、奥へ奥へと挿入ってくる。
「あっ、やっ……」
彼は舌でナカを攻めつつ指で蕾を弄りはじめる。指の腹でクルクルと撫で、そして親指と人差し指でキュッとつまむ。
「ああっ! ダメぇ!」
強い刺激に身もだえる。たまらず膝を閉じようとするも、ハルの頭を挟みこむだけだ。
「由姫のココ、剥き出しになった。バスルームでも弄ってたから真っ赤だよ。とても美味しそう、食べちゃうね」
ハルは嬉しそうにそう言って、再び股に顔を寄せた。
──えっ、食べる!?
由姫の動揺を尻目に、彼は蕾にチュッとキスをする。舌先で突つき、グルリと舐め上げ、言葉のとおりネットリと味わいはじめる。
「由姫、気持ちい?」
「んっ……あ……っ」
「ちゃんと教えて。由姫の快いようにしてあげたいから。どうされたい? 舐められるの、好き?」
「あ……っ、好き、ハルに舐められるの、気持ちい……っ」
「そう、わかった」
ハルの舌の動きが激しくなる。剥き出しのソコを舌で転がし左右に揺する。
苦しいのか気持ちいいのか自分でもわからない。生まれてはじめての快感に翻弄され、ただひたすら嬌声を上げ続けた。
そのとき、蜜壺に何かが入ってきた。さっきの舌とは違う感覚。それが指だと気づいたのは、ナカで器用に動きはじめてからだった。
ハルの指がゆっくりと抽送しながら、時々内壁をグルリと一周する。また往復してはグルリと一周するのを繰り返し、徐々に内壁を押し広げていく。
指が増やされた。ハルに「痛い?」と聞かれ、由姫は首を横に振る。
先ほど舌でほぐされたからか、ゆっくりしてくれているからなのか、違和感はあるけれど、痛くはない。
浅いところで何かを探るようにしていた指があるポイントを撫でた途端、由姫の腰がビクンと跳ねた。
「あんっ!」
「……ここ、感じる?」
ハルの指の腹が、ソコをサワリと撫でる。
「やぁっ! ダメっ!」
触れられたその一点から、甘い疼きがジワジワと広がっていく。ジッとしていられなくて腰をひねった。
そんな由姫の反応を確認すると、ハルが今度はソコをグッと指で押し上げた。
「あぁ──っ! ダメっ、変になっちゃう!」
「いいよ、変になって」
由姫が止めるのも聞かず、ハルはソコを重点的に攻め続ける。加えて外の蕾をペロペロと舐めはじめた。
子宮のあたりから快感の波が押し寄せる。
「あっ、ああっ、もう……もうっ」
「イっちゃう?」
「イっちゃう……っ」
トドメとばかりにチューッと高い音を立てて蕾を吸い上げられると、由姫の目の前で火花が散った。一層大きな声が出る。
「あっ、イクっ……イクっ!」
腰をガクガク震わせながら、由姫は今日二度目の絶頂を迎えた。