「何か起きたら、俺は君をひとり残して行くことになる。でも、ごめんな。手放してやれない」
150センチと小柄で華奢だけど正義感が強く世話好きの海結は、トラブルに巻き込まれたところを顔見知りの峻岳に助けられる。185センチを超える高身長に鍛えられた身体を持つ彼は、陸上自衛隊の水陸機動団に所属するエリート自衛官。そんな峻岳からストレートに想いを告げられ、お付き合いをすることに。身長差30センチ超えの二人の恋の行方は……!?
「……ひとつ、聞いていいかな海結さん」
「なあに?」
恥ずかしそうに胸元を押さえつつも、俺に向かって小さく微笑む海結さん。くそ可愛い。可愛いし、なんていうか、……えろい。いや、えろいどころの騒ぎじゃない。
「こういう系統の下着は、普段から?」
乳首さえ隠れてればいいよね! みたいな、ほかの肌が透けて見える黒いレースでできた下着。上下ともに、だ。しかも紐パン。
「あ、ええと。従姉が可愛い下着の店あるのって連れて行ってくれて。もう二十代半ばなんだから、大人のランジェリーにしなさいって。私よくわからないから、薦められるままに」
「なるほど」
どうやら海結さんの従姉さん、海結さんになにやらけしからん感じの教育をしていたようだった。目は幸せだけれども。
「こういうの、俺といるときだけにしてくれない?」
「え、なんで?」
「えろくて可愛いから、服着てたとしても他の男の前でこれ着ないでほしい。普通に嫉妬と独占欲です。ごめんな」
素直に伝えると、海結さんは「えろ……?」と目を丸くして、それから顔を覆った。覗いている耳が赤い。
「また私、加奈ちゃんに騙されたー!」
「よくあるの?」
「結構……」
悔しそうな海結さんの膝に頬を寄せる。びくっとした彼女の鼻の頭に手を伸ばしくすぐりながら笑った。
「でも俺といるときは着てよ。すっげーえろくて可愛いよ」
レースの上から胸の先端を弾く。びくっと肩を揺らしつつも「やだ」と海結さんはかたくなに首を振る。
「なんで」
唇を尖らせた海結さんの膝にキスをして、それから脚を持ち上げる。
「え、しゅ、峻岳くんっ?」
俺は恭しく持ち上げた海結さんの足の甲にキスを落とす。骨に沿ってべろりと舐めて、親指の付け根にちゅっと吸い付いた。
「峻岳くんっ」
「んー?」
「その、待って。あの私、足、運動してたし、その、蒸れてて」
「うん」
「だからあの、その、だめっ……」
言葉を無視してべろりと親指を舐める。
「ひゃうんっ」
シーツに肘をつき、海結さんは俺を必死に見つめている。いや、いや、と半泣きで首を振る海結さんに余計に下腹部に血が回る。
「なんで? 気持ちよくない?」
「そ、そういう問題じゃ」
「じゃあ気持ちいいんだ?」
俺は海結さんの足の親指をすっかり口に含む。海結さんの脚がわなないた。俺は海結さんの顔を見ながら足の裏もべろりと舐めてしまう。踵を噛むとびくっと脚が上に跳ね、レースに覆われた付け根が丸見えになる。
「かわい」
誘い込まれるようにそこに顔を近づけた。海結さんが慌てて逃げようとするから、腰を掴んで固定する。レースごとべろりと舐めると、海結さんは「や」と震えて声を上擦らせた。
「汚いから……!」
「海結さんの身体に汚いとこなんかないよ」
俺はそう言いながらレース越しに肉芽を舌でぐりぐりと押し潰す。
「ゃ、あっ、んんっ」
海結さんの腰が跳ねた。肘をついていた腕から力が抜けたのだろう、シーツに上半身を預け枕を掴んでいる。
そうしているうちに、じゅわっと彼女の身体から蕩けた水が滲み出てくる。善がってくれているのが最高に嬉しい。
肉芽が芯を持つのが舌でわかる。やけにキュンとして、歯で甘く噛んだ。
「っあ、峻岳く……っ」
海結さんの手が俺の髪を掴む。構わずに舌と歯でクロッチをずらした。
「あ、だめ」
海結さんが甘く濡れた声でそう言うけれど、正直煽っているだけだと思う。俺は指で肉芽の皮を剥き、舌先でつつく。
「あ、ああっ、ううぅ」
海結さんの腰が上がる。ひゅうひゅうと呼吸に甘い声が混じってたまらない。
「海結さん、気持ちよさそう。可愛い」
俺は肉芽を舐めしゃぶりながら、自身がさらに怒張していくのを感じた。
ああもうこれダメだ……興奮しすぎて痛い。片方の手で昂りを軽く扱きながら、海結さんの肉芽にちゅうっと吸い付いた。悲鳴と嬌声の入り混じる上擦った高い声で海結さんは泣きながら首を振る。海結さんの髪の毛が乱れていく。
それがひどく淫靡に感じ、俺はごくりと生唾を飲み込んだ。まっさらで無垢な海結さんを俺のものにして、俺の色だけに染め上げていく興奮。
「……はは」
あまりの愉悦に思わず笑い、肉芽をしゃぶり、舌で潰し、吸い付いて甘噛みする。そのたびに海結さんは泣きながら喘ぐ。腰が跳ね、明確に達しているのを何回も俺に知らせてくる。俺は低く笑いながら海結さんを弄るのをやめられない。可愛くてたまらない。もっとたくさん善がらせたい、泣かせたい、イかせたい。
俺はゆるゆると扱いていた自身から手を離し、海結さんの付け根に指を伸ばす。
はっと息を呑んだ海結さんのナカに、ゆっくりと中指を挿れ込んでいく。温かな泥濘のようなソコは、細かく痙攣を繰り返していた。
「可愛い……」
俺は海結さんの表情を見ながら、指を深く沈めていく。海結さんは頬を上気させ、快楽に眉を寄せ、狂おしげに浅い呼吸を繰り返す。
指を微かに動かした。きゅうっと吸い付いてくる健気な粘膜、うねり絡みつく肉襞。
ここに挿れたらたまらないだろうなと、興奮で息を詰めながら、ゆっくりと馴染ませていく。俺は海結さんの膝に頬を寄せキスをしながら口を開く。
「痛くない?」
「……ん」
頷く海結さんはたまらなく健気で可愛い。
指を動かすたびにくちゅっと蕩けた水音がする。ゆっくりと狭いソコを拡げるよう動かしているうちに、びくっと海結さんが脚を跳ねさせる。
「ぅ、あっ」
小さく喘ぐ海結さんの顔を覗き込む。その綺麗な額にしっとりと汗を浮かばせ、海結さんは悩ましい目で俺を見上げた。
「ここ、気持ちよかった?」
俺はまた同じところ──肉芽の裏側あたりのそこ──を指で擦る。ぬるぬるの粘膜がきゅうっと俺の指を締め付ける。ぐりぐりと擦り上げると海結さんの脚が、おそらく無意識だろうが開く。腰が淫らに揺れて、海結さんは「訳がわからない」という顔をしながら半開きの口から小動物みたいな薄い舌を覗かせている。
最高だな、と心底思った。下腹部にどんどん血が溜まっている。貧血になったらどうしようと思うくらい、昂りは限界までガチガチに硬くなっている。先走りがとろりと幹を伝って根本に落ちていく。
柔らかさを増した粘膜から溢れる液体がトロついて空気が入り混じってか白っぽくなる。手のひらまでもそれでぐちゃぐちゃに濡れてしまう。
「あ、やだ、っ、も、やだ」
海結さんの目からぽろりと涙が零れ落ちる。
「なんか、きちゃう、へんなの」
舌足らずになりながら身体を捩らせ、快楽から逃れようとする海結さんを片腕で押さえつけるように抱きしめる。そのとたんに、海結さんのナカがぎゅうっと一層強くわなないた。指が折れんばかりに締め付けられ、海結さんから淫らな水が溢れる。上がりかけた海結さんの腰を身体で押さえる。
「う、ううっ」
海結さんは唇を引き結び、目を強く瞑り眉をかわいそうなくらい寄せ喘ぐように呻いた。
必死で声を我慢しているらしい。指を再び蠢かしながら、その唇にキスを落とす。
「な、海結さん。声聞きたい。聞かせて」
「や、っ……恥ずかし、んんっ」
指を増やしてナカでバラバラに動かし、親指の腹で肉芽を潰した。海結さんは「あ、ああっ」とあえかに喘ぎ、目を見開く。
「だめ、それ、声我慢、できなっ、いぃ」
「そっか、いいこと聞いた」
俺は海結さんから溢れたぬるついた液体を肉芽に擦り付けるようにして動かす。海結さんはもはや泣いていた。初めてだろうにめちゃくちゃ感度いいな、と興奮した頭のどこかで考える。これ、もっと慣れたらどうなるんだろう。
知らず、頬が上がる。
たまらない想像だった。気持ちよくさせて、イかせて、たくさん絶頂させて、もう俺なしで生きていけないようにしてしまいたい。
「や、峻岳く……なに、考えてるの……?」
海結さんが俺を見上げ唇をわななかせた。危ない危ない、俺ほんとなんでも顔に出る。
「んー? 海結さんが俺のこともっと好きになってくれる方法かな」
そう言いながら指を奥に進める。最奥の感触が変わっていて、嬉しくなって唇の端を上げた。
「海結さんの子宮、下がってくれてるのかな。嬉し」
「え? あっ、あんっ、し、子宮……?」
喘ぎながら混乱している海結さんの子宮の入り口を、指でぐりぐりと押し上げる。
「あ、あああああっ」
海結さんはシーツを握り顎を反らす。
「あれ、海結さんポルチオ感じるんだ、よかった」
思わず呟いたけれど、海結さんはそれどころじゃないらしい。がくがく震えながらきゅうきゅうナカを締め付けて、トロトロ淫らに粘液を溢れさせている。「いや」とか「だめ」とか「壊れる」とか喘ぐばかりで、多分もう俺の言葉も耳に入ってない。
「はー、可愛い。すげえ弱いじゃん」
汗ばむ額に何度もキスを落としながら呟いた。どんだけ気持ちいいのに弱いんだこの子。あんなに普段強いのに……。
さらに指を増やす。入り口をほぐすように拡げながら、ナカもたっぷりと慣らしていく。シーツがすっかり濡れそぼった頃、俺はようやく海結さんから指を抜いた。
海結さんは速く呼吸を繰り返しながら、シーツでくてんと横になっている。ずらされたショーツは彼女から溢れた液体と俺の唾液で濡れそぼり、肌に張り付いている。
「挿れていい?」
俺は海結さんに自分のを見せつける。痛くて痛くてたまらない。ぽと、と先走りが落ちていく。
「う、ん」
小さく頷く海結さんの頭にキスを落として、俺はベッド下に脱ぎ捨てたジーンズの横に放り投げてあったショルダーバッグから、ゴムを取り出し、表裏を確認し昂りにつける。それを見ながら海結さんは不安そうに「入るかなあ」と呟いた。
……まあ確かに、俺のはどうやらでかいほうだ。俺も心配になる。
「痛かったら言って?」
さらりと海結さんの髪を撫でると、彼女は小さく首を振った。
「痛くても、頑張りたい。……好きだから」
ストレートに告げられて、俺は海結さんを強く抱きしめる。押し潰すみたいに抱きしめ、ちゅっちゅっと何度もキスを落とす。
「大好きだよ」
「……私も」
はにかむ海結さんがとても可愛い。キュンとする温かさと同時に、得体の知れないどろりとした衝動が腹の奥を重くしてくる。早く自分のものにしてしまいたいと、そんな欲求だった。
それに従い、俺は身体を起こし彼女の脚を開かせ、昂りを彼女の入り口に充てがった。さんざんにほぐしたそこは、トロトロに蕩け、物欲しそうにヒクヒクと微かに収縮している。
「挿れるな?」
もう一度確認し直し、彼女が頷くのを見届けてからゆっくりと自身を埋め込んでいく。
「ぅ、お」
思わず声が出かけた。はあ、と低く息を吐く。なんだこれ、気持ちよすぎる。まだ先っぽだけなのに、キュンキュン吸い付かれて出そうになる。思わず掴んだ膝裏に力を入れそうになり、慌てて緩めた。
海結さんは痛くないかと顔を見ると、目を丸くして何度も瞬いていた。
「どした?」
「え、あ、なんか、変な感じ……」
はっ、はっ、と浅く呼吸しながら海結さんは俺を見上げる。
どうやら痛くはないと判断して、ぐっと腰を進める。柔らかくなった肉厚な粘膜にきつく包み込まれる感覚が死ぬほど気持ちいい──と、さすがに痛かったらしい。微かに呻く海結さんの声に腰を止めた。
「大丈夫?」
「う、うんっ」
海結さんはハッとしたように頷く。それから目を細め、ふにゃりと笑った。
「あの、でも、大丈夫だよ。たくさん気持ちよくしてもらったから。その……峻岳くんの好きに動いてね」
俺はぐっと息を呑んだ。ずるい、ずるいだろ、可愛い。海結さんの可愛さが怖い……!
俺は海結さんの腰を掴み、少し引いては奥に進め……と、少しずつ馴染ませていく。みちみちと隘路を拡げていく感覚が、やばいくらいに独占欲を刺激する。
俺の、と頭のどこかで思う。
もうこれで海結さんは俺の。もう絶対離さない。何があっても離れない。死ぬまで俺の、俺だけの海結さん。
そんな感情を「好き」という耳触りのよい言葉に変換して、ひたすら海結さんに囁く。
「好き、海結さんほんとに好き、可愛い。愛してる」
痛みに耐える眉目がいたわしく、肉芽をぐりぐりと押し潰す。海結さんは高く喘ぎ、痛いはずのナカをうねらせる。
早く痛みがなくなるようにと祈り、肉芽を弄りながらゆるゆると腰を動かす。めちゃくちゃ気持ちいい、気持ちよすぎて、もっと気持ちよくなりたくてたまらない。海結さんの腰を掴んで思うさま振りたくったら、すげえ気持ちいいんだろうな。まだしないけども。
海結さんに、俺とのセックスはめちゃくちゃ気持ちいいんだって覚えてもらわなきゃいけない。頑張ろう、と思う。