俺たちがセックスしてるなんて夢みたいだね
平凡女子の明里は、ケンカ別れをしていた幼なじみの光と七年ぶりに再会。幼い頃から老若男女を魅了する光の魔性は健在で、明里はドキドキしっぱなし。そんな光から思いがけない告白を受け、お付き合いすることに。昼も夜も一途に溺愛され、光への想いを自覚する明里だけど、輝くばかりの美貌と才能を持つ彼の隣に並び立つには、自信が足りなくて…!?
「嬉しいな、あかりちゃんが一緒にお風呂に入ってくれるなんて」
裸で抱き合ったまま明里は小声で返事をする。
「そ、そうだね……あ」
明里の手が光の屹立に導かれていく。
ナマの淫杭を握らされ、コンドームを手渡されて、明里はごくりと息を呑んだ。
「これ触って」
「う……うん……もうこんなに……」
「誘われた時点で勃ってるよ」
光はそう言うと、少しだけ荒っぽい手つきで、その杭を握らせた。
「さすってくれる?」
「分かった」
答えると同時に、明里の下腹部の奥が、肉杭と同じように熱を帯びた。
ぎこちない手つきで血管の浮いた表面を愛撫すると、もっと乱暴にというように、明里の手に光の手がかぶさった。
「こうやって扱いてくれる?」
この世のものとも思えないほど美しい青年と全裸で向かい合い、立った姿勢で、明里は必死に手の中のものに集中する。
手で扱くたびに、肉杭はどく、どくと激しく反応した。先端には先走りの雫がにじみ出し、手の中でどんどん温度が上がっていく。
「気持ちいい?」
「うん」
明里はその返事に励まされ、慣れない愛撫を続けた。
「もっと強く握って」
光の声が甘く陰る。
彼の美しい目はかすかに潤んで、きらきらと輝いていた。
その色香に圧倒されながらも、明里はうなずいて肉筒を握りしめ、ゆっくりと扱いた。
手を上下させるたびに、その筒はぐ、ぐ、と動く。光が快楽を感じているのだと思うと、ひどく励まされた。
「……そろそろゴム付けてくれる?」
「分かった」
明里は震える手でコンドームのパッケージを開封する。そして出てきた本体を慎重に光の分身にかぶせた。
黒々と隆起するそれが明里の手の中で別の生き物のように脈動する。
「ありがとう」
言葉と同時に、すでに硬くなっていた胸の先端をぎゅっと摘ままれる。
「んあぁっ」
明里は声を漏らし、慌てて唇を噛んで声を押しとどめた。風呂場は声が反響するから、大きな声を出しては駄目だ。
そのときキィッとドアが開く音が聞こえた。隣人が帰ってきたのだ。
乳房を弄ばれ、声を押し殺す明里に光が言った。
「お隣さん、戻ってきたね」
いつも優しい彼の声に、嬲るような意地悪さを感じる。脚の間がきゅっと疼いて、明里は強く脚をとじ合わせた。
「あれ、どうしたの? お隣さん帰ってきて興奮しちゃった」
「ううん、違う……ん……っ……!」
もう片方の手が、和毛に覆われた明里の秘所に伸びてきた。
「ふあ……あ……」
埋もれた花芽を執拗に押されて、明里は声を呑み込む。感じていると悟られたのか、光の手は再びさらに硬くなった乳嘴をこりこりと摘まんだ。
「や……やだ……あ……あんっ……」
明里は情けないかすれた声を漏らし、腰を揺らした。花芽を弄っていた手が、今度は秘裂のほうへと動いてくる。すでに濡れて蜜をたたえた場所に、光の指がじゅぶりと押し込まれた。
「んぅっ」
明里の肉襞は浅ましいほどの勢いで、光の指に絡みついていく。
屹立したものを愛撫していた間に、自分も興奮していたのだ。
そう思わされながら、明里は杭に手を添え、コンドーム越しに優しくこすった。
「あ……あんっ……光く……ん……ここだと声……あぁ……」
「俺だって、あかりちゃんの声を他の人には聞かせたくないよ。でも、押し殺してるのがエロいからこのままでしよ」
「ひぐ……っ」
答えと同時に膣内をぐるりとかき回される。明里の腰が揺れ、中から淫らな蜜がしたたり落ちてきた。
それは腿を伝ってねっとりと明里の肌を濡らしていく。
「ね、あかりちゃんのここざらざらなんだ。触ってみる?」
「え……なんの……あっ……」
光は明里の秘部から指を抜くと、蜜で濡れた手で明里の手を取る。そして濡れた裂け目に触れさせた。
「自分の中、自分で触ってるところ見せて」
「そ、そんな……」
「どこが気持ちいいのか自分で触って確かめてみて」
恥ずかしすぎて首を横に振ったものの、光の強い眼差しには抗えなかった。
明里は唇を噛み、光の手に従って己の蜜穴に指を突き入れる。そこは思っていたよりも熱く、どろどろだった。指がぬるつく場所に呑み込まれて、ぽってりと火照った粘膜に触れる。
「手を動かして、俺の前で」
「だ、だめだよ、あ」
光に手を動かされて、明里は首を横に振る。だが彼は構わず、秘部に触れる明里の手を強引に揺すった。
ぐちゅぐちゅと生々しい音が響き渡る。
だが光に触れられ抱かれるほどの快楽は感じられない。ただ恥ずかしい姿を見られて困惑するだけだ。
「自分でしても、あんまりよくない、みたい」
「じゃあどうすればいい?」
「ひ……光君と……続きを……っ」
そこまで言うだけで、身体中が真っ赤になっていた。光は明里の両手を取ると、大きく手を広げさせる。
「やっぱり胸大きくて可愛い」
「あ……あの……」
「おっぱいにキスマーク付けていい?」
駄目、と答える間もなかった。脚の間を濡らして佇む明里は、乳房に軽く噛みつかれて身体を揺らす。
「んっ!」
「あー、真っ白。痕付けるの最高に気持ちよさそう」
無防備に揺れる乳房に、身をかがめた光が何度も口づけてくる。ちゅっ、ちゅっと音が聞こえるたびに、白い双丘が弾み、乳嘴が赤く色づいていった。
──私、キスされてるだけなのに……こんなに……。
恥じらうように膝をすり合わせる明里に気づいたのか、光は片方の乳房を軽く掴んできた。
そして、掴んだ乳房の中央に強く吸いつく。
軽い痛みと共に明里の豊かな胸に赤紫のキスマークが残った。
「これ、俺とセックスした証拠に残しといてね」
そう言うと、光は浴槽をまたぐように腰掛け、壁に背中をつけた。片脚だけ湯に浸った状態だ。
「あかりちゃん、俺の上をまたいで座って。正面向かい合ってしよう」
何を言われているのかはすぐに分かった。
でも恥ずかしい。お風呂で声が響いたらと思うとドキドキして止まらない。
「早く」
せかされて、明里は言われたとおり浴槽をまたいだ。光の肩に手を掛け、皮膜をかぶせた屹立の上に己のぬかるんだ蜜口をあてがう。
「あかりちゃんも早くしたかった?」
優しく聞かれ、明里は黙ってうなずいた。
「早く俺と合体したかったんだ?」
「うん……そう……」
「へえ、嬉しいな。あかりちゃんが俺に欲情してくれるって最高なんだけど」
はっきり言葉にされると恥ずかしさが増してしまう。
明里はゆっくりと腰を落として、力強く勃つ肉茎をずぶずぶと呑み込んだ。二度目の経験だったがそれほど痛みはなく、肉杭は奥へと滑り込んでいく。
──いい……っ……!
咥え込んだだけでお腹の奥が強く疼く。ぎゅうぎゅうと引き締まる下腹部を持て余しながら、明里は光の分身を付け根まで納める。
乳房の先が光の胸板に触れてくすぐったかった。だがすぐにその掻痒感も甘い快楽に変わっていく。
「駄目、声出ちゃう……」
明里は情けない声で訴えると、光の肩を強く掴んだ。
「ああ、駄目だ俺、めちゃくちゃ気持ちいいや。突いていい?」
明里の腰を支えたまま光が尋ねてくる。
「動いちゃだめ、っあ!」
明里は慌てて声を上げようとしたが遅かった。ぐちゅっ、ぐちゅっと音を立てて、明里の身体が揺すり上げられる。
「んあ、だめ、んぁぁっ」
声を抑えることができなかった。次から次へと蜜が溢れてくる。
「俺たちがセックスしてるなんて夢みたいだね」
「な……何言って……」
「だって本当に夢みたいなんだもん……あかりちゃんの中に俺が入ってるなんて、生きててよかった。俺の人生嫌なこといっぱいあったけど、本当に生きててよかったよ」
光の声には紛れもない幸せがいっぱい宿っていた。
明里は何も応えずに彼にもたれかかり、ぎゅっとしがみつく。
剛直に割り広げられた粘膜がぎゅうぎゅうに締まり、脚が快感に震えた。
「もちもちした抱き心地で最高だな」
光はそう言うと、明里をぎゅっと抱きしめ返す。
「このまま、ぐりぐりってしていてもいい?」
明里を腕の中に閉じ込めたまま、光が尋ねてきた。密着し、息もできないほどの激しさで突き上げられながら、明里は何度もうなずく。
快楽を逃そうと脚をばたつかせると、ちゃぷちゃぷとお湯が波立った。
「んぁ……ん……あぅ……っ……」
光のなめらかな胸に唇を押しつけ、明里は必死に声を堪える。
「びしょびしょだよ、あかりちゃん、いきそうなの?」
光がそう尋ねてくる。
明里は何も言えずに何度もうなずいた。
一度声を出したら大きな声を出して腰を揺すってしまいそうだ。
絶頂感が高まり、抑えようがなくなっていく。
熱杭を咥え込んだ淫溝が、意思とは裏腹に繰り返し収縮して熱い雫を垂らした。
「中、びくびくしてる。もしかして今、いってるの?」
下肢を震わす明里に、光が楽しげに尋ねてくる。その声には雄の獣性が確かににじんでいた。
「んっ、んんっ」
快感を抑えられず、明里はますます強く光にしがみつく。声だけは出してはならないと必死に抑えるが、それでも漏れ出すことを止められない。
ぱちゅん、ぱちゅんと叩きつけるような音が大きくなっていった。
「いいね、すごくいい。あかりちゃんが搾り取ってくれるの最高だよ」
「ぁあ……あ!」
光の動きが激しくなる。
脚にまるで力が入らなくなった。
強い波に押し上げられるように、快楽が頂点に達する。
「すごい気持ちいい、俺もいくよ」
強く収縮する明里の中で、光の雄杭がのたうつように動いた。
「あぁぁっ」
明里の身体が弛緩する。びくびくと熱を吐き散らした雄杭が、幾度も跳ねたあとにようやく動きを止めた。
「……あかりちゃんの身体、俺が洗ってあげる」
「や……やだ……はずかし……」
「だってあかりちゃんは俺の恋人だもん。俺が洗ってあげたいよ」
ぐったりと光に身を任せたまま、明里は頬を染めた。
頭にキスの雨が降ってくる。
光が手を貸してくれたので、震える脚に力を込めて結合を解いた。
離しがたいとばかりに、ぐぽ……と音を立てて肉杭が抜け落ちた。
「はあ、やっぱりこうして見ると、本当にエロい身体……綺麗だね、明里ちゃん」
一糸まとわぬ明里の立ち姿をつくづくと眺め、光が満足そうにため息をつく。
「ううん、綺麗なのは光君だよ」
明里はキスマークの付いた乳房を無意識に隠しながら、そう答えた。