4年前、両親と祖母を一度に亡くし、生きる気力をうしなった千織。
失意の中、兄嫁の親族会社を紹介され働き始めたものの、そこは想像を絶するブラック企業だった。パワハラやセクハラが繰り返される日常で、千織はやがて考えることも、周囲に助けを求めることも諦めすべてに絶望していた。
そんなある日、社長が起こした交通事故の責任を千織は押し付けられてしまう。
その結果、怪我をした被害者である実業家・玖珂克己の家で泊まり込みの“お世話”をすることに…。
身体を使った行為を要求されると覚悟した千織だったが、「君は大切にされるべき存在だよ」と克己から優しい言葉をかけられ、ひとりの人間として大事にされることで、心の傷がしだいに癒えていく。
克己から毎日惜しみなく注がれる愛情で、ふたりの距離は近づいたかに見えた矢先、突然兄嫁が尋ねてきて――?